2026年5月更新
40代IT転職で年収を下げる覚悟は必要だったか
転職活動を始める前、自分はかなり弱気でした。
40代後半で動くんだから、年収は下がって当然。
下げる覚悟がないと転職なんてできない。
そう思い込んでいました。
でも、実際に動いてみると、話はそう単純ではありませんでした。
年収が実際どう動いたかは年収はどう変わったかに書きました。
ここでは、その前段にあった「下げる覚悟は本当に必要だったのか」を振り返ります。
活動前は年収ダウンも覚悟していた
動き始めの頃の気持ちは、完全に守りでした。40代後半。ずっと同じ会社にいたわけではないが、市場でどう見られるかは分からない。年収が2〜3割下がっても、転職できるならありがたい。そのくらいに考えていました。
この覚悟自体は、悪くなかったと思います。下がる可能性を見ておくと、低い提示が来ても動揺しません。最初に「最悪これくらいまでは受け入れる」というラインを決めておいたことで、選考中に判断を迷う場面が減りました。ただ、「下がるのが当然」と最初から決めつけていたのは、少し行きすぎでした。
実際の提示年収はかなり幅があった
選考が進んで提示をもらうようになって、最初に驚いたのが金額の幅でした。同じような経歴で応募しているのに、会社によって提示が大きく違う。現年収を下回る提示もあれば、上回る提示もありました。
「40代だから一律に下がる」ではありませんでした。下がる会社は下がるし、上がる会社は上がる。ある週に届いた2社の提示を並べたとき、差が百万円以上あって、思わず何度も見直しました。この幅の大きさは、動く前には想像していませんでした。なぜここまで差が出るのかは提示年収に差が出る理由に分けて書きました。
下げないと転職できないと思っていた
なぜ「下げる前提」だったかというと、情報の影響が大きかったです。「40代の転職は厳しい」「年収は下がるのが普通」こういう話をたくさん見て、自分もそうだと刷り込まれていました。
40代の転職が厳しいのは事実です。その厳しさ自体は転職の現実に書いた通りで、否定する気はありません。ただ、「厳しい」と「年収が必ず下がる」は、別の話でした。ここを混同して、最初から低く見積もりすぎていたと思います。
必ずしもそうではなかった
動いてみて分かったのは、年収は会社との噛み合わせで決まる、ということでした。自分の経験が刺さる会社なら、現年収以上の提示も出ます。経験がずれている会社だと、当然低くなる。年齢で一律に決まるわけではありませんでした。
もちろん、提示が高い会社ばかりではありません。低い提示もたくさんありました。ただ、「下げないと無理」という思い込みは、外れていました。下げずに決まる道も、確かにあったということです。
企業規模や業界で大きく違った
提示の傾向には、規模や業界の影響がはっきり出ていました。
- 大手・準大手:給与テーブルが固く、年齢や等級で上限が決まりがち
- 成長中の中堅:PMの即戦力に強気の提示が出ることがあった
- 人手が足りている業界:そこそこの水準で落ち着く
- 人が採れていない業界:条件で引き上げてくることがあった
同じ「年収を上げたい」でも、どの会社を受けるかで現実味が変わりました。テーブルが固い会社にいくら交渉しても、上限は動きません。ある大手に「現年収を維持できますか」と聞いたら「等級の仕組みがあるので難しいです」とはっきり言われました。逆に、人が欲しい会社では、思ったより条件が伸びることもありました。年収は自分の価値だけでなく、相手の事情でも動くと感じました。
PM経験が評価されたケース
提示が伸びたのは、PMとしての経験を必要としている会社でした。プロジェクトを回せる人が足りていない。プレイングもできて、調整もできる人を探している。こういう会社では、年齢より経験を見てくれました。
プレイングマネージャーとして手も動かしてきたことが、ここでは強みになりました。「管理だけの人」より「現場も分かるPM」を評価する会社があったんです。ある面接で「現場でも手が動くPMはなかなかいないんですよ」と言われたとき、その後の提示が想定より上だった。どんな経験が刺さったかは想像以上に評価された経験にまとめましたが、評価される会社では年収もついてきました。
年収だけで会社を選ばなかった
幅のある提示を見るうちに、年収の数字だけで選ぶのをやめました。高い提示が来た会社が、必ずしも働きやすそうとは限りません。業務範囲が曖昧だったり、急募が続いていたり。そういう違和感のある会社は、提示が高くても慎重に見ました。
避けた求人の特徴は応募をやめた求人の特徴に書きましたが、年収が高い理由が「きつい現場だから」のこともあります。数字に飛びつくと、入ってから後悔します。年収は判断材料の一つで、全部ではありませんでした。
最終的な判断基準
全部終わって、自分が最後に置いた基準はこのあたりでした。
- 生活が成り立つ最低ラインは先に決めておく
- そのラインを超えていれば、年収以外も見て選ぶ
- PMとして働きやすいか、役割が明確か
- 長く続けられそうか
「下げる覚悟」は、最低ラインを決めるためには役立ちました。そのラインさえ守れれば、あとは数字に振り回されずに選べました。覚悟は持っておくが、下げる前提にはしない。この距離感が、自分には合っていたと思います。
まとめ
年収を下げる覚悟について、振り返って言えるのは、
- 覚悟は最低ラインを決めるのに役立った
- 「下げないと無理」は思い込みだった
- 提示は会社・規模・業界で大きく幅があった
- PM経験を必要とする会社では年収も伸びた
- 最後は年収だけで選ばなかった
下げる覚悟が無駄だったとは思いません。ただ、「下がって当然」と最初から諦めていたら、伸ばせた会社にも弱気で臨んでいたはずです。覚悟は持ちつつ、決めつけない。40代の年収は、思っていたより自分の動き方でも変わると感じました。
提示額の差の理由は提示年収に差が出る理由、年収の実際は年収はどう変わったかにまとめています。
本記事は筆者の実体験をもとに書いています。転職エージェントや採用担当者の公式見解ではありません。