2026年5月更新
40代IT転職でポートフォリオは必要なのか
転職を考え始めた頃、ポートフォリオを作るべきか迷いました。
ネットを見ると、ポートフォリオは必須、という話が目に入ります。
ただ、それはエンジニア転職の文脈が多くて、
PM転職だと少し事情が違いました。結局、自分は作りませんでした。
職務経歴書の作り直しは職務経歴書を何回修正したかに書きました。
ここでは、それとは別に「ポートフォリオは要るのか」を、PM転職の立場で振り返ります。
エンジニア転職の記事は多い
ポートフォリオの話は、ネットにたくさんあります。
GitHubを整える。
個人開発のアプリを公開する。
技術ブログを書く。
ただ、これらはエンジニアとして応募する人向けの話でした。
エンジニアなら、書いたコードや作ったものが、そのまま実力の証明になります。ポートフォリオが効くのは納得できます。でも、自分が狙っていたのはPM・PL寄りのポジションです。転職活動を始めた頃、「IT転職 ポートフォリオ」で調べると出てくるのはほぼエンジニア向けの情報で、PM転職での話はほとんど見つかりませんでした。同じ「IT転職」でも、見られるものが違いました。
PM転職では少し事情が違う
PMとして見られるとき、相手が知りたいのは「コードが書けるか」ではありませんでした。
どんな規模のプロジェクトを回したか。
どう判断し、どう調整したか。
トラブルをどう収めたか。
この辺は、ポートフォリオでは見せにくいものです。
個人で作ったアプリを出しても、PMとしての実績にはなりません。PMの仕事は、自分一人で完結する成果物ではなく、チームで動かしたプロジェクトの中にあります。「どんなアプリを作りましたか」より「プロジェクトが止まりかけたとき、あなたはどう動きましたか」を聞かれる。見せるべきは「作ったもの」ではなく「回したプロジェクト」でした。
実際にポートフォリオは作らなかった
迷った末に、ポートフォリオは作りませんでした。作るとしたら、見栄えのいいページを用意することになります。でも、それがPM採用の判断材料になる気がしませんでした。時間をかける先が違う、と感じたからです。
実際、応募から面接まで進んで、ポートフォリオの提出を求められたことは一度もありませんでした。求められたのは、職務経歴書と、面接での具体的な説明です。ある会社で「ポートフォリオはお持ちですか」と聞かれたことがありましたが、「PMなので持っていません」と答えたら「ああ、そうですよね」とすぐ流れました。PM転職に限って言えば、ポートフォリオがないことで不利になった場面はありませんでした。
プロジェクト実績の整理は行った
ポートフォリオは作らなかった代わりに、プロジェクト実績の整理にはしっかり時間をかけました。これは見せるための資料というより、自分が面接で語るための土台です。主要なプロジェクトを一つずつ、同じ形式で書き出しました。
最初に整理したとき、5〜6プロジェクト書き出すだけで半日かかりました。当時の状況を思い出しながら、課題は何だったか、自分がどう判断したかを言語化していく作業です。面倒でしたが、この整理があったおかげで、面接で何を聞かれても軸がぶれませんでした。手元のメモとして整理しただけですが、これが結果的に一番役に立ちました。
整理した項目
各プロジェクトについて、この項目で書き出しました。
- プロジェクト概要:何のためのプロジェクトか
- 役割:自分がPMだったのか、PL兼任だったのか
- 規模:人数、期間、予算感
- 課題:何が問題になっていたか
- 動き:自分が何を判断し、何を調整したか
- 成果:結果どうなったか
- 数字:成果を数字で表せる部分
特に「課題 → 動き → 成果」の流れを意識しました。何が問題で、自分が何をして、どうなったか。この三点が揃っていると、面接でどんな角度から聞かれても答えられました。成果を数字で書く考え方は職務経歴書を何回修正したかと同じです。
面接ではこちらの方が使えた
面接で効いたのは、ポートフォリオではなく、このプロジェクト実績の整理でした。
「これまでで一番大変だったプロジェクトは?」
「トラブルのとき、どう動いた?」
こういう質問に、整理した実績からすぐ引き出して答えられました。
整理していなかった頃は、その場で思い出しながら話して、要点がぼやけていました。ある面接で「もう少し具体的に教えてもらえますか」と追い打ちで聞かれて、うまく答えられなかった回があります。事前に「課題 → 動き → 成果」で書き出しておくと、短く具体的に答えられます。
面接で見られていた点は一次面接で見られていたことにも書きましたが、PMはこの「実際にどう回したか」を一番見られました。見せる資料より、語れる材料の方が使えました。
PM転職で感じた現実
PM転職で感じたのは、評価の中心が「成果物」ではなく「プロセス」だということでした。
何を作ったかより、どう進めたか。
一人で何ができるかより、チームでどう動かしたか。
ここが、エンジニア転職との一番の違いだったと思います。
なので、PM・PLを狙うなら、ポートフォリオに時間をかけるより、担当プロジェクトを語れる状態にしておく方が現実的でした。ポートフォリオ作成に数週間かけていたら、その時間でプロジェクト実績の整理を5〜6本分できていたと思います。
もちろん、プレイング要素を残したい人や、技術職寄りで応募する人は事情が違います。そこは自分が狙うポジション次第だと思います。
まとめ
PM転職でのポートフォリオについて、振り返って言えるのは、
- ポートフォリオ必須の話はエンジニア転職の文脈が多い
- PMは成果物より、回したプロジェクトを見られる
- 実際に作らなくても不利にはならなかった
- 代わりにプロジェクト実績を整理した
- 「課題 → 動き → 成果」で書くと面接で使える
ポートフォリオが要るかどうかは、応募するポジションで変わりました。PM・PL寄りなら、見せる資料を作るより、語れる実績を整えておく方が効きました。自分の場合は、ここに時間を使ってよかったと思っています。
書類の整え方は職務経歴書を何回修正したか、面接での見られ方は一次面接で見られていたことにまとめています。
本記事は筆者の実体験をもとに書いています。転職エージェントや採用担当者の公式見解ではありません。
