2026年5月更新
40代IT転職で転職活動を始める前に知りたかったこと
転職活動を終えて思うのは、「始める前に知っていれば」ということがいくつもあったことです。
知らずに始めて、想定外に戸惑った場面が多かった。
脅すつもりはありません。
ただ、先に知っていれば、もう少し楽に動けたな、という話です。
全体像をどう捉えるかは導入編(全体像)に書きました。
ここでは、実際に動いてみて「先に知りたかった」と感じたことを、振り返ってまとめます。
想像以上に時間がかかった
一番の誤算は、活動にかかった時間でした。「数ヶ月で決まるだろう」と軽く考えていました。実際は、書類を整え、応募し、落ち、また直し、を繰り返すうちに、想定よりずっと長くかかりました。
活動を始めて2か月が経った頃、「まだ終わらないのか」という疲弊感が出てきました。特に書類が通らない時期は、進んでいる実感がありません。時間だけが過ぎていく感覚は、地味にこたえました。短期決戦のつもりで始めると、息切れします。長くなる前提で、ペース配分を考えておけばよかったです。
書類は修正が必要だった
最初に作った職務経歴書で通用すると思っていたのも、甘かったです。一発で完成すると思っていたのに、何度も直すことになりました。PM向けに見せ方を変え、技術説明を減らし、成果を数字にする。この作り直しに、かなりの時間を使いました。
エージェントに「PM転職向けに書き直した方がいいです」と言われて初めて気づいた部分が多かったです。書類は「出してから直すもの」でした。落ちた反応を見て、少しずつ調整していく。その過程は職務経歴書を何回修正したかに書きましたが、最初から完璧を目指さなくてよかった、と今は思います。
面接数の現実
応募すれば、それなりに面接に進めると思っていました。実際は、書類で7割近く落ちます。100社以上出して、面接に進めたのは30社前後でした。
最初の10社で1社しか面接に進めなかったとき、「自分の経歴がおかしいのか」と思い始めていました。でも、数字で見れば3割通れば十分で、その通過率は全体の水準と変わりませんでした。面接まで進んでも、そこからまた落ちます。数字の感覚を知らないと、落ちるたびに必要以上に落ち込みます。通過率込みで動く感覚は応募数を増やして分かったことに書いた通りで、これを先に知っていれば、心の準備ができていました。
年収の現実
年収については、二つ誤解していました。一つは「40代は必ず下がる」という思い込み。もう一つは「提示は会社ごとにそんなに変わらないだろう」という思い込み。どちらも外れていました。
実際に複数のオファーを並べてみると、同じ役割・同じポジションでも会社によって百万円以上差がありました。下がる会社も上がる会社もある。「どうせ下がる」と決めつけて最初から条件交渉を諦めていた時期があって、それはもったいなかったと思います。年収を下げる覚悟の話は年収を下げる覚悟は必要だったか、差が出る理由は提示年収に差が出る理由にまとめました。一律に下がると決めつけて弱気になる必要はありませんでした。
エージェントとの付き合い方
エージェントは、言うことを全部聞くものだと思っていました。でも、人によってアドバイスが違います。書類の方向性も、真逆のことを言われることがありました。
あるエージェントには「PMとしての経験をもっと前に出して」と言われ、別のエージェントには「技術の説明も入れた方がいい」と言われた週がありました。どちらを聞いていいか分からなくなって、軸がぶれた時期があります。全部を真に受けると、かえって迷路に入ります。自分の方針を先に決めて、合う意見だけ取り入れる。この距離感を、最初から知っていればよかったです。
付き合い方はエージェントを使うべきかにまとめましたが、任せ切らず、自分が判断の主導権を持つのが現実的でした。
精神的な負担
見落としていたのが、メンタルへの負担でした。落ち続けると、自信が削れます。現職を続けながらだと、疲労も溜まります。スキルや戦略の話ばかり気にして、気持ちのケアを軽く見ていました。
書類落ちが20社を超えた頃、朝スマホを開くのが怖くなった時期がありました。「また不採用メールが来ているかもしれない」という感覚で、起き上がる前からすでに構えていた。心が折れかけた話は心が折れそうになった瞬間に書きましたが、メンタルの消耗は活動の質に直結します。
休む日を作る、結果に反応しすぎない、比較する材料を見ない。こういう自衛策を、最初から持っておけばよかったです。
転職前の自分に伝えたいこと
始める前の自分に一言だけ伝えるなら、こうなります。
- 長くかかる前提で、ペースを配分する
- 書類は出しながら直すものだと割り切る
- 落ちる数の多さに、いちいち反応しない
- 年収は会社ごとに幅がある。決めつけない
- エージェントの意見は取捨選択する
- 気持ちのケアも、戦略の一部に入れる
どれも、知っていれば防げた消耗でした。知らなかったぶん、余計に遠回りした感覚があります。ただ、これらは動いてみないと実感できなかったことでもあります。先に知っておくと、同じ場面で必要以上に慌てずに済むと思います。
まとめ
転職活動を始める前に知りたかったことは、
- 想像以上に時間がかかる
- 書類は何度も直すことになる
- 書類で7割は落ちる
- 年収は会社ごとに大きく幅がある
- エージェントの意見は分かれる
- メンタルの負担が大きい
脅かすための話ではありません。先に知っておくと、同じ場面で「こういうものだ」と受け流せます。知らずに始めて慌てるより、長期戦の前提で構えておく方が、ずっと楽でした。これから始める人には、その心づもりだけでも持っておいてほしいと思います。
本記事は筆者の実体験をもとに書いています。転職エージェントや採用担当者の公式見解ではありません。
